Meyer Soundは、公式サウンドパートナーとして9年目となるロスキレ・フェスティバル2026のためにデンマークを再訪しました。チケットが完売した第54回目となる今回のフェスティバルは、6月27日から7月4日にかけて14万人もの来場者を迎え入れ、The Cure、Gorillaz、Jennie、David Byrneをはじめとする177組のアーティストが7つのステージでパフォーマンスを繰り広げ、そのすべてをMeyer Soundのソリューションが支えました。
今年、同フェスティバルでは、ヘッドライナー級のアーティストのために演出能力を強化した第3世代の「Orange Stage」が導入されました。Meyer Sound のTIGRAは「EOS」ステージおよび新設された「Fauna」ステージでデビューを飾り、PANTHERラインアレイと2100-LFC低域コントロール・エレメントが「Orange」「Arena」「EOS」「Lagune」の各ステージのメインシステムとして配備されました。
FaunaおよびEOSステージでTIGRAがデビュー
TIGRAラインアレイは、アーティストとの距離が近く、親密なコンサート体験ができるよう設計された、収容人数2,500人の新しいステージ「Fauna」で主役を果たしました。メインアレイは左右それぞれ、4台のTIGRA-Lと4台のTIGRA-Wラインアレイ・スピーカーで構成されました。また「EOS」ステージでは補強用として、各PANTHERメインアレイの下部にダウンフィルとして2台のTIGRA-Wが、右側のアウトハング(サイド席用アレイ)として8台のTIGRA-Lが配置されました。
「これまでのところ、TIGRAシステムに対する反応は素晴らしいものです」と、ロスキルド・フェスティバルのプロダクション責任者であるラース・リリエングレン(Lars Liliengren)氏は語ります。「TIGRAの音色はPANTHERと完全に一致しているというフィードバックが得られています」
「TIGRAはまさにPANTHERの『子供』と言える存在です」と、Meyer Soundのシステム・オプティマイゼーション・ディレクターであるボブ・マッカーシー(Bob McCarthy)は付け加えます。「非常に似た音作り(ボイシング)がなされており、出力のスケール感もスムーズに移行・連携できる最適な範囲に収めています」
進化・拡張した「Orange Stage」が可能性を切り拓く
「Orange Stage」は、象徴的なオレンジ色のキャノピー(天幕)はそのままに、大規模なツアープロダクションに対応するため、ステージ幅の拡張、高い天井高、耐荷重の強化を施したフレキシブルな構造へと生まれ変わりました。ステージの位置が敷地の奥へ9メートル移動し、システムタワーが外側へ広げられたため、アレイの角度や狙い(エイミング)の再調整が行われました。また、この再設計に伴い、メインのフロントフィル位置に6台のULTRA-X80ポイントソースと6台のULTRA-X40、インフィルとして2台のULTRA-X82ポイントソースが新たに導入されました。
メインシステムは今回もPANTHERと2100-LFCが担いました。「私が思うに、PANTHERと2100-LFCは完全に一体化しており、それぞれ別のキャビネットが鳴っているという感覚がありません」とマッカーシーは語ります。「単に再生帯域が拡張されているだけだと感じられます」
その他のステージでは、「Arena」と「Lagune」にPANTHERと2100-LFCが採用されました。「Gloria」ステージではLINAラインアレイと900-LFCおよび2100-LFC低域コントロール・エレメントが使用されました。「Gloria」をはじめ「Fauna」「Arena」の各ステージでは、ディレイ用スピーカーとしてULTRA-X80ポイントソースが配置されました。これらのシステムは、Nebra接続・制御ソフトウェアおよび「GEN-1 Galileo Extended Networking」プラットフォームを通じて管理・監視が行われました。
より強固になったサポートネットワーク
フェスティバル全体でMeyer Soundのテクニカルサポートを牽引したテクニカルサポート・スペシャリストのアルヴェ・ゴットフレッドセン(Arve Gotfredsen)は、現地のチームを統括し、拡大したレンタルパートナー各社と密接に連携しました。ドイツを拠点とする「POOLgroup」がOrangeおよびArenaを、スウェーデンを拠点とする「Sight and Sound」がEOSを担当しました。また、デンマークの「Explosion Danmark」「PD Production」「Dansk Lydproduktion」がそれぞれLagune、Fauna、Gloriaを担当し、「Live Company」がPlatformをサポートしました。
進行の速いフェスティバルの現場ではサウンドチェックの時間が限られていますが、Meyer Soundのチームは、ステージの大小にかかわらず、外部から来たエンジニアが常に同じシステム性能を実感できるような、一貫性のあるシステムの構築に注力しました。「私たちのシステムでは、エンジニアがすぐにミキシングを開始できるようにしたいと考えています」とゴットフレッドセン氏は語ります。「特に、新進気鋭のアーティストが出演した初日の段階で、エンジニアの方々からは『最初から理想に近い音作りができた』といった声をいただきました」
このパートナーシップによる継続的な研究開発および教育活動の一環として、「アーティスト・ビレッジ」内に「ソニック・カレッジ・オーディオ・スイート(Sonic College Audio Suite)」が設けられました。Meyer Sound Europeが構築したこの9.1.6chの試聴環境はソニック・カレッジによって運用され、アーティストやエンジニアは、実際の演奏スペースに入る前に、7つの音楽ステージすべてで事前に測定・作成されたステージごとの音響プロファイルをここで確認することができました。
2026年のイベントは、両者のパートナーシップの特長である継続的な改善を重ねつつ、極めて多岐にわたる用途に最新技術を適用する好機となりました。「複数のステージを擁する大規模フェスティバルを運営する上では、常に課題が存在します」とリリエングレン氏は語ります。「しかし、Meyer Soundとのパートナーシップを通じて、私たちは年々確実に進化を続けています」



















