Meyer Soundは、著名なサウンドアーティストであるビル・フォンタナ(Bill Fontana)氏のサイトスペシフィック・インスタレーション作品『Resonance』に空間オーディオの基盤となるシステムを提供しています。この作品は、芸術・精神性・公共生活の革新的な融合を目指すサンフランシスコのグレース大聖堂(Grace Cathedral)とのコラボレーションにより制作されました。この作品は、象徴的な大聖堂を生命の宿る共鳴楽器へと変貌させます。大聖堂の鐘やオルガンパイプから集音したライブ信号を使用し、聖なる空間全体に没入感のある音響環境を作り出しています。「皆さんが体感しているのは、建物そのものが『聴取装置』になるということです」とフォンタナ氏は語ります。「まるで建物の中に生きた精霊が宿っているかのような印象を与えてくれます」
フォンタナ氏は、大聖堂の鐘に取り付けたセンサーと、演奏されていないオルガンのパイプの内に設置したマイクを使用してインスタレーションを構築しました。Meyer Soundのシステムはそれらのライブ信号を増幅して空間化し、通常は来訪者が感じ取ることのできない、周囲の環境によって形成される微細な倍音の変化を明らかにします。このインスタレーションは、パブリックアートを通じて音、空間、精神性を探求するグレース大聖堂の「2026 Year of Resonance」プロジェクトの一環として実施されています。
大聖堂に耳を澄ます
フォンタナ氏は、この作品の原点を1960年代後半に作曲家ジョン・ケージのもとで学んだ経験に見出しています。「『聴く』という行為そのものが音楽を創り出す手段であるという考え方に、私は強い関心を持ちました」と彼は説明します。「音楽的な想像力をもって『聴く』という行為そのものを芸術作品にしたいと考えたのです」
グレース大聖堂において、フォンタナ氏の哲学はすでに「聴くこと」によって形成されていた空間と出会いました。「私たちがグレース大聖堂で気に入っていることの一つは、音が減衰していく様子です」と、グレース大聖堂の主席司祭であるマルコム・クレメンス・ヤング(Malcolm Clemens Young)氏は語ります。「オルガンで最後の和音を奏でたとき、あるいは聖歌隊の最後の一声が放たれたとき、その音が館内を巡り、奥の壁に反射して戻ってくる音に耳を傾けます。ビルが私たちに教えてくれたのは、その響きが完全に途切れる瞬間など存在しないということです」
立体音響と共鳴
Meyer Soundのスペーシャル&デジタルオーディオ・スペシャリストであるレナード・ブランシュ(Leonard Blanche)氏は、ポールマウントされた8台のULTRA-X20ポイントソース・スピーカーと4台のUSW-112Pサブウーファーを大聖堂内に配置しました。Galileo GALAXYネットワークプラットフォームと、空間音響デザイン・ミキシングツールであるSpacemap Goを使用し、フォンタナ氏はブランシュ氏と協力して広大な館内全体に鐘やオルガンパイプからの信号を割り当てて構築し、建築そのものを楽曲の一部として扱いました。
「大聖堂は巨大な共鳴空間であり、非常に興味深い場所です」とフォンタナ氏は言います。「アメフトのグラウンドほどの長さがあります。Meyer Soundは空間の音響特性を活性化させ、相互作用させる目的で、戦略的に異なるポイントへ配置された素晴らしいマルチチャンネル・スピーカーシステムを提供してくれました」
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「鐘やオルガンパイプからのライブ信号をSpacemap Goに流し込み、空間全体に音の動きと立体感を作り出しています」とブランシュ氏は語ります。「また、GALAXYのディレイ機能を単なる調整用としてだけでなくアート表現のツールとしても活用し、音が時間軸に乗って広がっていくような効果を生み出しました」
生き生きとしたサウンドスケープ
『Resonance』は、建築、音、そして場所によって形成される能動的なリスニング環境としてグレース大聖堂を体感するよう、来訪者を導きます。展示期間中、ケーブルカーの音、人々の声、環境ノイズなど、周囲の街の音も大聖堂内部で変化し続ける音響環境の一部となります。
「初日にビルがヘッドホンを私につけてオルガンパイプの音を聴かせてくれたとき、外のラビリンス エリアで子供が遊んでいました」とヤング氏は語ります。「子供の声が直接聞こえるわけではなく、オルガンのパイプがその声に反応して鳴っているのが聞こえました。人が発するあらゆる音、私が説教を行うたびに、オルガンのパイプがその音に共鳴して振動しています。ビルは、すでにそこに存在していながら私たちが気づいていない音に耳を傾ける手助けをしてくれたのです」
このプロジェクトは、サン・ピエトロ大聖堂やロンドンのテート・モダンなど、数多くの施設での設置実績を持つフォンタナ氏とMeyer Soundとの数十年におよぶ協力関係の延長線上にあるものです。「私は、自然環境や都市の人間社会といった現実世界の中にある音楽的パターンを探求する作品を手がけています。そして、それらを作品として実現させるためには、スピーカーシステムが極めて重要な要素となります」とフォンタナ氏は語ります。「Meyer Soundは、大規模なスピーカー設置を制御するための極めて優れたツールを開発してくれました。彼らが私のアイデアの実現に向けてともに取り組んでくれることを、大変光栄に思っています」
『Resonance』は2026年9月20日までグレース大聖堂に設置されており、来訪者を「生きている共鳴楽器」としての大聖堂の体験へと誘っています。
















