20周年を迎えた、フェスティバル ナパ ヴァレー(Festival Napa Valley)は7月4日から19日にかけて地域内のワイナリー、劇場、野外ステージなど60箇所以上の会場に300人以上のアーティストを招き、壮大なプログラムを開催しました。演目は世界初演のオペラや交響楽団のコンサートから、ジャズ、バレエ、オーケストラ生演奏付きの映画上映、親密なリサイタル、そして即興的なパフォーマンスまで多岐にわたりました。クレア グローバル(Clair Global)傘下のサウンド イメージ(Sound Image)社が提供したMeyer Soundシステムが、フェスティバル全体の演目をサポートしました。
フェスティバルのハイライトには、ルネ フレミング(Renée Fleming)による『Voice of Nature: The Anthropocene(自然の声:人新世)』、「Arts for All Gala」でのウィントン マルサリス(Wynton Marsalis)と彼の7人編成バンドによる演奏、そしてフェスティバルの記念して委嘱された、ジェイク ヘギー(Jake Heggie)とジーン シアー(Gene Scheer)による1幕のオペラ『The Judgment of Paris』の世界初演が含まれていました。「フェスティバル・ナパ・バレーは、新たな創造的プロジェクトが形になる場所です」とエグゼクティブ プロデューサーのシエナ ペック(Sienna Peck)氏は語ります。「私たちは、アーティストがリスクを冒して挑戦できる場を提供できるだけの柔軟性と信頼を備えており、観客の皆様からも、共に成長していける存在として信頼を寄せていただいています」
芸術的な表現の幅を広げるために構築されたシステム
チャールズ クルーグ(Charles Krug)に設けられた「フェスティバル・ナパ・バレー」ステージでは、LEOPARDラインアレイを主軸とし、フライング配置された4台の900-LFC低域コントロール エレメント、フロントフィルとして4台のULTRA-X20ポイントソース スピーカー、そしてプロセッシングと制御にはGalileo GALAXY 816ネットワークプラットフォームで構成されるメインシステムが採用されました。さらに8台のULTRA-X20スピーカーが分散型のオーケストラ モニター システムを形成し、演奏者からの要望に応じて一部でスポット モニターとして6台のMJF-210ステージ モニターが使用されました。
サウンド イメージ社のエンジニアであるマット ギル(Matt Gill)氏は、チャールズ クルーグのメインステージでシステム エンジニアとFOHミキサーを兼務し、演目ごとに大きく変化する音楽ジャンルや編成規模に対応しました。ギル氏にとってそれらの変化に適応することは、各パフォーマンスの本来の特性を変えることなく、その魅力を増幅させることを意味していました。「私達の目標は、音楽を最も自然な形で提示することでした」と彼は語ります。「ステージから約18m 離れた席にいる観客が、まるでマイクを通さずに弦楽器セクションから約18m 離れた場所で聴いているかのように感じられるべきなのです」
後方に高床式の客席エリアが追加されたことで、音を届けるべき範囲が拡大した一方で、ワイナリーの隣接エリアへの音漏れを抑える必要性も高まりました。「適切な吊り位置とラインアレイ長により、狙った場所へ的確に音を届けることができました」とギル氏は語ります。「LEOPARDは、私たちが望んだ場所にのみ音を届け、それ以外の場所に音は漏れませんでした」
900-LFC低域コントロール エレメントは、音楽本来のダイナミクスを損なうことなく、深く、かつ制御された迫力ある低音を提供しました。「ティンパニ、チューバ、バスドラム、コントラバス、ピアノが同時に低音を鳴らす場面では、900-LFCが素晴らしい響きと衝撃をもたらしてくれました」と彼は付け加えます。「サブウーファーが常に音を押し出しているような不自然さはなく、それでいて観客はしっかりと低音の迫力を体感できたのです」
ミュージシャンが自然に音を聞き取れる環境を
近年のフェスティバルで培ってきたアプローチをベースに、プロダクション チームは分散型モニター システムをさらに洗練させました。各ミュージシャンに個別のウェッジ モニターを置く代わりに、ステージ周囲に ULTRA-X20 ポイントソース スピーカーを配置し、セクションごとのミックスを届けました。「これまでで最高の評価を得ることができました。特に、自身の音やオーケストラ全体の音を聞き取るのに苦労しがちな金管楽器や打楽器の奏者たちから好評でした」とペック氏は語ります。「全員が互いの音を聞き取ることができ、ステージ上の音はPAから出力されている音と非常に近いものでした。ステージ上と客席の2つの空間の音響がこれほど一致したのは初めてのことです」
ガラ テントからポップアップ パフォーマンスまで
ニッケル & ニッケル ワイナリー(Nickel & Nickel Winery)では、2台のULTRA-X80ポイントソース(メイン)、3台のULTRA-X40(フィル)、2台のUPJ-1P(フィル)、そして4台の2100-LFC低域コントロール エレメントが、マルサリスが率いる7人編成のバンドが演奏した「Arts for All Gala」をサポートしました。「あのテント内では、まさに完璧なバランスが実現していました」とペック氏は語ります。「すべてのホーン楽器の音が鮮明に聞こえ、低域も他の音をかき消すことなく、絶妙に収まっていました。あのテントには見事なバランスが存在していました」
コンパクトなULTRA-X40システムは、10日間で60ヶ所の会場を移動し、ワイナリーでのディナー、親密な集い、ヴァイオリニストのレイ チェン(Ray Chen)やクラリネット奏者のアンソニー マギル(Anthony McGill)らによるポップアップ パフォーマンスをサポートしました。
フェスティバルのメインステージを支えたのと同じ一貫性が、こうした迅速な移動を伴うイベントをも可能にしました。「親密なディナーでのポイントソース スピーカーであれ、メインステージでの80人編成オーケストラとフライング ラインアレイの組み合わせであれ、そこには変わらない一貫性が存在します」とギル氏は語ります。「Meyer Soundのシステムを使うと分かっていれば、どのような結果が得られるかも把握できますし、フェスティバル側からどんな場所を割り当てられても、うまく対応できるのです」
ペック氏にとって、その柔軟性はフェスティバルの芸術的な目標を実現する上で欠かせないものです。「私達は、観客もミュージシャンも『これまでで最高の音だったコンサート』と感じられるようなダイナミックなシステムを求めています」と彼女は語ります。「メインステージでLEOPARDシステムを使用しましたが、期待以上の素晴らしい成果を出してくれました」















